
油圧クレーン業界に携わって28年。僕には「盟友」と呼べる人が存在します。
荏原重機株式会社、代表取締役社長である庄野達哉さんです。
自分より9歳年長の庄野さんとはもうかれこれ20年のお付き合いになります。
それぞれが前職での出会いとなりましたが長い間友好関係を続けられる幸せを感じています。
その秘訣は、庄野さんが自分の目線まで降りてきてくれて、年下の自分をリスペクトしてくれているからだと思います。
なかなかできることではないと思います。
特に庄野さんは体育会系の江戸っ子なので上下関係を重視する人生観なのだと感じますが、今でも僕のことは「木村さん」と呼んでくれます。
なかなかできることではないと思います。
いろいろと様々なアクシデントがなんだかんだと発生、積み重なり、成り行き上、2010年から一緒に「荏原重機株式会社」をやってきました。
その荏原重機も現在では30台以上のラフタークレーンを保有し40人以上の社員さんを雇用できるまでに成長しました。
その成長の貢献度を役員内で推し量ると庄野さんが97%で自分は3%くらいだと思います。
どん底から始め、よくぞ心折れずここまで奮闘してこれたと感心します。
そんな僕と庄野さんの間ではある「ルール」が存在します。
それは「飲食代は必ず割り勘」というものです。
かつて、沼津市にイシワタクレーンの石渡宏一社長という人がいました。
石渡社長は僕がこの業界に入って初めて僕からクレーンを購入してくれた人です。
僕がトモエ自工の社長として静岡に復帰した時、久々に石渡社長とご飯をご一緒することがありました。
お会計の時、「え〜と、2で割ってくれる?」とレジの人に言い、半分払ってお店の外に。
タダノ時代は必ずご馳走してくれていたので戸惑い、自分の会計をして外に出ると、待ち構えていた石渡社長が笑いながら「これからは友達だから。友達は割り勘だから。」と言ってくれました。
最高の笑顔でしたね。忘れられません。
僕はそれ以来、どんなにビジネス上、利害関係、因果関係があろうが、年長だろうが「友達とは割り勘」ルールです。
だから、庄野さんとは割り勘です。
「盟友」庄野さん、これからも一緒に頑張りましょう。
還暦、おめでとうございました。